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院長あいさつ

宗像水光会総合病院 院長 田山 慶一郎

 今年も9月となり、残暑は厳しいものの、涼しい風も吹くようになってまいりました。本年の御挨拶はこれで2回目となりますが、予定より遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。新型コロナウイルス感染症は5月に感染症法上の第5類に引き下げられた後、一旦は収束したかと思われましたが、7月には「第9波」と考えられる感染拡大が起こり、9月現在もまだ多くの陽性者が出ている状況です。当院も県の要請で10床(最大12床)の確保病床にて入院治療を行っております。当院ではこれから迎える冬での感染状況を見守りつつ、今まで通り入院治療も行っていく準備をしています。

 当院の救急外来では他医療圏からの依頼も積極的に受けており、応需率も97%と高く、まさに「フル稼働」している状態です。この救急や手術を始めとした「急性期医療」と、高齢者を中心とした「慢性期(回復期)医療」は共に当院の大きな2つの柱です。当院の患者支援センターでは患者さんの入退院時のサポート、特に退院後の生活を考えながら、継続した医療(患者支援)を行うことを目標としています。

 具体的に言いますと、皆さんが病気になって、近隣のクリニックを受診し、入院が必要と判断され水光会病院に入院になったとします。病院では病気の治療と同時に、他職種(医師、管理栄養士、薬剤師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、理学療法士、言語聴覚士など)でチームを作り、栄養状態、運動機能(リハビリテーション)を評価し、改善を行います。それは治療の手助けをすると同時に、退院した後、どのような事に気を付けながら生活していくのかの指標となります。「このような食事をして、このような運動を続けて行けば、寝たきりになったり、たびたび入院をしたりするのを防げる」と言うものです。その情報を、患者さんだけではなく、自宅に帰る方には近隣のクリニックへ、在宅医療の先生へ、施設に入る方には施設の職員の方へ、療養型病院に行く方にはその病院へきちんと伝えて、情報を共有し、患者さんの健康を管理していく事を目指しています。もし、再入院となっても、そのデータを共有していれば、無駄な検査もせずに済むし再び適切な治療がスムーズに行えます。

 病気は治ったけど、独り暮らしをするためにはどんなサポートが必要か。この地域の中で暮らしていく上での問題点は何か。当院の患者支援センター、地域連携室ではそのことを常に念頭におき、地域のクリニック、病院と密に連携しながら「患者支援」が出来るようにと考えています。冬になれば、又、感染症も増加します。いかなる場合もこの地域で自分たちは何が出来るかを考えながら、「地域支援」を目指してスタッフ一同努力して参る所存です。

2023年9月
宗像水光会総合病院 院長
田山 慶一郎

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