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院長あいさつ

宗像水光会総合病院 院長 田山 慶一郎

 昨年を振り返ってみますと、当院では平均病床利用率は95%超、平均在院日数11日台、手術数1,800例超と、急性期病院として非常に多忙な、そして充実した1年であったと思います。地域包括ケアシステムの中での当院の役割として急性期の患者さんを診ること、救急医療を充実させていくことが使命であることは異論のないところであると思っていますが、それだけでは十分ではありません。福岡市内とは違い、急性期治療後の後方病院は不足しており、患者さんが自宅、施設に退院された後の生活までを考えた支援が、もう一つの当院の大きな役割と考えております。現在、当院の「患者支援センター」では、自宅復帰後の支援について患者さんの入院時から、医師、看護師、医療相談員(社会福祉士)、薬剤師、管理栄養士、リハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)など多職種が参加して検討するシステムを確立しました。これによって、自宅復帰後、特に独居の高齢患者さんが、なるべく再入院とならないように多方面からの支援を行えるようになりました。しかし、まだまだ十分とは言えず、さらなる充実を本年の目標として掲げたいと思います。また、その為にも地域の入院設備を持つ病院とより細かな情報共有を行い、この地域全体の病床調整が行えるようなシステムを作り、福津・宗像の皆様の医療がこの地域で完結できる体制を構築したいと思っています。

 現在は当地区での救急搬送件数の約25%が、圏外の医療機関に搬送されています。これをなるべく当院をはじめ、この地域の病院で診ることが地域の皆様の安全・安心に繋がることと思い、ますます救急体制を充実させる所存です。本年には救急外来の改装とそれに伴う脳血管・心臓カテーテル室の増設を行い、真のERとして機能するよう計画を進め、4月には着工予定です。

 また災害拠点病院として、災害時の対応のみならず、福津市、宗像市と共同で防災訓練並びにその啓蒙運動に力を入れて行きます。その為にも地域のコミュニティにいろいろな形で参加させて頂き、日頃から顔の見える関係を作り、災害時には医療以外の支援も行えるような準備を行っております。病院モニター会議も継続しており、当院に何が求められているのか、ということを院外からの視点でご指摘頂き、多いに参考にさせて頂いています。

 本年は、更に当院の若いマンパワーを生かした地域とのかかわりを増やして、地域の皆様の健康維持、予防に貢献できればと思っています。「水光会があるから福津・宗像に住みたい」と言われるような「安全・安心」を提供できる病院、そしてより高いレベルの医療を提供できる病院になること、毎年のことですが、あえてこれを繰り返させて頂き、職員一同の決意として新年の抱負とさせて頂きます。

2019年1月
宗像水光会総合病院 院長
田山 慶一郎

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