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院長あいさつ

宗像水光会総合病院 院長 田山 慶一郎

 COVID-19は、7月にオミクロン株による感染拡大で過去最高の感染者数となった「第7波」を迎え、9月に入ってようやくピークアウトして来ました。この間、福岡県内でも多くの病院が院内感染、職員の感染により救急医療の機能が果たせず、医療崩壊と言って良い「救急搬送困難事例」が相次ぎました。

 当院では、発熱外来は連日病院に列をなす状態で、事務方を含めたスタッフ総動員で対応致しました。入院も、14床のコロナ病床は満床状態が続き、仕方なく一般病床にコロナ陽性患者を受け入れざるを得ませんでした。一般病床では物理的にゾーニング、換気などの感染対策が困難なので、入退院の制限など一般診療にも多大な影響が出ました。

 また、隣接する介護老人保健施設「水光苑」では7月にクラスターが起こりましたが、陽性者全員を病院に収容することは不可能で、利用者にはご迷惑をお掛けすることになりました。何とか地域の救急医療を支えなければと、対策を検討し、コロナ病床の10床増床を県に申請し、8月15日から計24床として運用を開始致しました。

 新たなコロナ病床の為に陰圧換気システムやパーテーション設置の工事を大急ぎで行い、スタッフも大きく配置換えしました。どのスタッフも快く引き受けてくれて、欠勤者が後を絶たない状況の中本当に良く頑張ってくれました。水光苑でもスタッフ一丸となって、利用者への影響が最小となるように出来る限りの感染対策を行い、クラスター発生から約1か月で解除となり、速やかに通常運営に戻ることが出来ました。施設での感染対策の難しさも痛感しましたが、職員の熱意をもった対応が早期の回復に繋がったと思っています。

 患者さん、利用者さんへ「院内感染」「施設内感染」といった形で多大なる御迷惑をお掛けしましたことを、この場をお借りしましてお詫び申し上げます。オミクロン株の驚異的な感染力の影響で、再三の検査を伴う「水際対策」にも拘わらずこのような結果となりました。今後、このようなパンデミックが再び起こった時、今回よりも進化したシステムで対応し、検証と改善を続けて地域医療が滞らないように努力して行く所存です。「コロナも診ながら救急も診る」を合言葉に職員一同頑張って参ります。今後ともご理解・ご支援の程宜しくお願い申し上げます。

2022年9月
宗像水光会総合病院 院長
田山 慶一郎

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