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院長あいさつ

宗像水光会総合病院 院長 田山 慶一郎

 新年明けましておめでとうございます。昨年に引き続き、病院内でも日常生活でもCOVID-19感染拡大の中で様々な制限を受けながらの年明けとなりました。このパンデミックで病院・介護施設の役割はより明確になってきたと思っています。受診控えによる患者さんの減少、医療サイドからも院内感染を防ぐための不要・不急の手術の制限などで、「病院が本来地域・患者さんから求められている事は何か」を改めて考えることができました。その答えの一つが「救急も受け入れながらコロナも診て行く」という事でした。当初は非常に難しいと思われましたが、感染対策設備の拡充や院内改装など様々な工夫で徐々に可能となって行きました。面会制限や、COVID-19専用病棟の看護師を始めとする職員と他の職員との隔離なども、オンライン面会の導入や病院職員全体の協力もあり乗り越えてきました。同時に、医療の中で患者を支えているのは医療関係者だけでなく、そのご家族やご友人などの大きな力があることも改めて実感させられました。

 「働き方改革」は、医療に大きな影響を及ぼします。特に救急病院の在り方は今後社会問題として議論されることになると思われます。医師の卒後教育においても、今までの「経験の量は特に初期においては質を担保する」「技術習得のためには、人生の一時期において寝食を忘れて仕事に没頭することが大切」といった言わば「常識」が認められなくなり、今後の教育は困難を強いられる事となるでしょう。また国は病院とかかりつけ医の更なる明確な役割分担を企図しており、病院の外来は「紹介患者」か「専門的な治療を必要とする患者」の診療のみとなります。これに対応して当院も午後外来、土曜日外来の休診を検討して行きます(救急外来は引き続き24時間行います)。

 「情報共有の徹底」は水光会グループ内での大きなテーマです。職員に向けてほぼ毎日発信している「院長からのメッセージ」でも情報伝達・情報共有の大切さと難しさについて何度も触れてきました。スポーツでも強いチームはメンバー間の情報共有が必ずなされています。そうでないとメンバー間に温度差が生じ、作戦を遂行出来ず試合に勝てません。今年は「自分たちの手で良い病院・グループを作って行く」為に、情報共有の徹底に向けて新たなツールも検討中です。また通常の患者アンケートに加え回収率50%以上の「アンケート強化週間」を年に2回行い、より多くの患者さんの声を聴き共有して参ります。また職員へは「職員満足度アンケート」(回収率100%)と「ストレスチェック」を行い満足度向上に向けて具体的な対策を取っていく所存です。職員の満足度が上がれば、必ずや患者さんの満足度、地域への貢献度も上がり「良い病院・良いグループ」への第1歩が踏み出せると思っています。

 国の方針に沿いながらも、この地域での役割を果たして行くことが当院の変わらぬ使命だと考えています。COVID-19対策を始め「地域に寄り添う医療・介護・福祉」を目指して今年も職員一同努力して参ります。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

2022年1月
宗像水光会総合病院 院長
田山 慶一郎

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