抗がん剤は、わずかな投与量の違いで大きな事故につながりかねません。そのため、その使用に当たっては、細心の注意を払う必要があります。 当院でも、安全な抗がん剤治療を行うために、薬剤師がレジメン管理を行っています。 また、レジメンに従って、院内で投与されるすべての抗がん剤(注射薬)は、薬剤師が無菌的に調製を行い、がん化学療法が安全に実施され、患者さんが安心して治療をうけることができるよう医師、看護師とともにサポートしています。
*レジメン:使用する抗がん剤を指定し、それらの投与量、投与回数、休薬期間、副作用を最小限にするための併用薬などを時系列に示した計画表のこと
心臓血管外科の開心術では、長時間心臓を停止するために心筋保護液という特殊な高カリウム液を心筋虚血再灌流傷害の軽減の目的で用います。当院では、心筋保護液をクリーンベンチで薬剤師が全て調製を行っており、緊急手術でもすぐに準備できるよう、臨床工学士と連携して24時間対応しています。
市販化されていない薬剤を個々の患者さんの治療のニーズにあわせて、薬剤師が製剤化を行っております。特殊製剤については、院内でその必要性や安全性などを審議したものの登録制としており、薬局で特殊製剤レシピを管理しています。